探偵物語
深夜枠で放送された探偵物語(1983年 根岸吉太郎監督)を 23年ぶりに観ました。
これは高校生のとき、映画館に観にいってます…同時上映は「時をかける少女」だったかな。
大学受験を終えた薬師丸ひろ子が、リアルタイムの大学生を演じてスクリーンに復帰した作品です。当時、non-noにスチール満載のひろ子特集が組まれて、それまであまり興味のなかった私が一気にファンになりました…髪型まで真似してたんやから(笑)。
退屈で淋しい女子大生が、父親の住むアメリカに渡るまでの1週間にドラマティックな体験~探偵ごっこと 初めての大人の恋~をする というお話です。
赤川次郎原作…今 見ると、ちゃちい(笑)ミステリー展開です。
ヘタな役者が演じると 超B級になるところ、この映画の魅力はなんといっても
女子大生・ひろ子と くたびれ探偵・松田優作のコンビネーションでしょう。
18歳のひろ子ちゃん、この年にして すでに女優です。
ホントの演技力は このあとの「Wの悲劇」で完全開花させるんだけど、
なんの、探偵物語も上手いです。
そして、同じ角川映画でハードな作品にばかり出演していた優作さん。
テレビの「探偵物語」では コミカルなイメージがありました。
この映画を観て、私は彼に胸ときめいてしまいました…33歳でした(笑)。←すでにオッサン趣味?
それは なぜかというと…
この映画には ラストにそれまでのチャチな設定・展開をすべて帳消しにする名シーンがあるからなのです。
探偵と危ない目に遭いながら事件を解決させた女子大生・直美は、いつのまにか彼を好きになっている自分に気がつきます。アメリカに出発する前の晩、探偵の家を訪ねて想いを告白するが 子どもの戯言のごとく拒否されてしまいます。傷心のまま 出国ゲートに向かうエスカレーターの上で、思いもしない人物を目にして、駆け上がります。
無言で近寄る二人。
目も合わせず、言葉もかけず…ただ互いの手だけが 静かに合わさっていきます。
身長差30センチ以上?探偵は折れ曲がるようにして、直美は喰らいつくようにして 唇を合わせます。ここでいったん 音声がミュートになるのが印象的。「時が止まった」かのような演出。
優作さんのポケットに入っていた左手に注目…ここに 彼演じる探偵の、ひとまわり以上離れた若い女の子への想いが感じられます。このシーンに至るまで、探偵は女の子に惹かれているような素振りは一切見せないんですけどね。何なんだろう…自分と元妻を救ってくれたという恩人に対する感謝、くたびれた落ちぶれ探偵に惚れてくれてありがとうという思い、行かせたくない、本当はもっと一緒にいたいという願望、愛おしさ…そんな、一気に押し寄せてくる感情がすべて態度に出た という感じです。
当時、インタビューで読んだ優作さんの言葉が忘れられません。とても印象的な、情熱的なラストシーンになりましたが…と聞かれ、「ひろ子ちゃんのほうから、そっと舌を入れてきたんですよ。だから 気持ちに応えてあげないとね」…優作さん、ステキすぎ!
20年後、美日々9話を観るまで(笑) こんなにドキドキさせられたキスシーンは日本の映画・ドラマにはありません。
洋画では「刑事ジョン・ブック 目撃者」のキスシーンが極上。(レビューはこちら)
「探偵物語」を観た数年後、成田空港から初めての海外に旅立ちました。
出国ゲートに向かうエスカレーターに乗りながら、何度も何度もこのシーンを思い出していました。
これは高校生のとき、映画館に観にいってます…同時上映は「時をかける少女」だったかな。
大学受験を終えた薬師丸ひろ子が、リアルタイムの大学生を演じてスクリーンに復帰した作品です。当時、non-noにスチール満載のひろ子特集が組まれて、それまであまり興味のなかった私が一気にファンになりました…髪型まで真似してたんやから(笑)。
退屈で淋しい女子大生が、父親の住むアメリカに渡るまでの1週間にドラマティックな体験~探偵ごっこと 初めての大人の恋~をする というお話です。
赤川次郎原作…今 見ると、ちゃちい(笑)ミステリー展開です。
ヘタな役者が演じると 超B級になるところ、この映画の魅力はなんといっても
女子大生・ひろ子と くたびれ探偵・松田優作のコンビネーションでしょう。
18歳のひろ子ちゃん、この年にして すでに女優です。
ホントの演技力は このあとの「Wの悲劇」で完全開花させるんだけど、
なんの、探偵物語も上手いです。
そして、同じ角川映画でハードな作品にばかり出演していた優作さん。
テレビの「探偵物語」では コミカルなイメージがありました。
この映画を観て、私は彼に胸ときめいてしまいました…33歳でした(笑)。←すでにオッサン趣味?
それは なぜかというと…
この映画には ラストにそれまでのチャチな設定・展開をすべて帳消しにする名シーンがあるからなのです。
探偵と危ない目に遭いながら事件を解決させた女子大生・直美は、いつのまにか彼を好きになっている自分に気がつきます。アメリカに出発する前の晩、探偵の家を訪ねて想いを告白するが 子どもの戯言のごとく拒否されてしまいます。傷心のまま 出国ゲートに向かうエスカレーターの上で、思いもしない人物を目にして、駆け上がります。
無言で近寄る二人。
目も合わせず、言葉もかけず…ただ互いの手だけが 静かに合わさっていきます。
身長差30センチ以上?探偵は折れ曲がるようにして、直美は喰らいつくようにして 唇を合わせます。ここでいったん 音声がミュートになるのが印象的。「時が止まった」かのような演出。
優作さんのポケットに入っていた左手に注目…ここに 彼演じる探偵の、ひとまわり以上離れた若い女の子への想いが感じられます。このシーンに至るまで、探偵は女の子に惹かれているような素振りは一切見せないんですけどね。何なんだろう…自分と元妻を救ってくれたという恩人に対する感謝、くたびれた落ちぶれ探偵に惚れてくれてありがとうという思い、行かせたくない、本当はもっと一緒にいたいという願望、愛おしさ…そんな、一気に押し寄せてくる感情がすべて態度に出た という感じです。
当時、インタビューで読んだ優作さんの言葉が忘れられません。とても印象的な、情熱的なラストシーンになりましたが…と聞かれ、「ひろ子ちゃんのほうから、そっと舌を入れてきたんですよ。だから 気持ちに応えてあげないとね」…優作さん、ステキすぎ!
20年後、美日々9話を観るまで(笑) こんなにドキドキさせられたキスシーンは日本の映画・ドラマにはありません。
洋画では「刑事ジョン・ブック 目撃者」のキスシーンが極上。(レビューはこちら)
「探偵物語」を観た数年後、成田空港から初めての海外に旅立ちました。
出国ゲートに向かうエスカレーターに乗りながら、何度も何度もこのシーンを思い出していました。
by mayukw
| 2006-09-25 01:31
| ドラマ・映画
vocal&pianoユニットMère(メール)のピアノ弾き。 私のお気に入りをちょこちょこと書き綴る日記です。
by mayukw
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