白夜行

c0073649_833996.jpgいいお天気の3連休でしたが、長女が風邪をひいて中途半端に熱を出していたので 地区の運動会に少し参加した以外は家にいました。
おかげで長編小説を一気読みすることができました。
「秘密」を読んだ感想(こちら)をあげたときに、みなみさんに「白夜行」を薦められてから1年も経ってしまいました。
fumiQさんが挫折せずに読めた…との報告を受け(笑) 図書館に予約を入れて1週間待ち。
借りてきてからもなかなか読み始めず、返却期限はあと1週間…と切羽詰ってから読むのは 締め切り間際にならないと重い腰があがらない習性?
ところが 読み始めたら止まらない!
この「白夜行」、章ごとに登場人物や舞台、年代がごろっと変わり それぞれが1話完結のミステリーになっています。
そのたびに新しい登場人物がフルネーム、それもその背景まで緻密に描写されているので 「この人、どんな重要人物やねんな」と思ってしまう。
「ガリレオ」シリーズなら ガリレオがナゾを読み解いて ハイ解決!次は明日にしよう…と読みきることができるのですが、必ず章の最後に不穏な空気を流れさせて「これって…やっぱり…」と胸騒ぎ。
まるで ドラマの最後、意味深なシーンで次週に引っ張る…みたいな感じで 気になって寝られへん!
で、眠い目をこすって ちょっとだけ次の章を読んでみると、また全然違うシチュエーションになってる!

すごいわ…頭の中 どうなってるんやろ 東野圭吾。




はっきり言って 引きずってます。
読後感、めっちゃ悪い…結局 誰もうかばれないというか、これが社会の現実かと思い知らされるというか。
そして 主人公たちの気持ちは最後まで明らかにされない。
すべて 第三者から見た描写と憶測で終始されているのです。
だから ものすごく想像力を要する小説だと思います。
社会を知らない箱入り娘には到底理解できないでしょう(笑)

昭和後期から平成にかけての あらゆる犯罪史をおさらいしているような気持ちにもなりました。
とくにコンピュータ関連の犯罪についてのカラクリ明かしは、さすが理系出身の作者だなと感心。
うちの理系ダンナが東野作品にハマッたのもうなづけます。

でもやっぱり後味悪いのが 性犯罪、それも 事の発端になっている少女売春。
小学6年生で 母親に売られていた雪穂。
同じ学年の娘を持つ身として いたたまれなくて目を背けたくなりました。
需要があることが許せない。
大人の勝手で人生を狂わされてしまった 悲しい少年少女。
社会に復讐するやり方が 男の子と女の子で違うところが見どころではあるけれど。

ドラマはどうだったんだろう?
別物と思ってみるほうがいいとは思うけど、この小説を別物にしてしまうのって どうなん?
これは しっかりそのまま描かないといかんでしょう。
事件の発端の年が1973年→1991年になっているところは しかたないかなぁ。
でもあの、昭和の下町、貧富の差というかそんなところから犯罪の芽は育っていたというところを 丁寧に描いてほしかったな…

亮司=山田孝之とわかっていたので 本を読んでいるあいだもずっと山田孝之の姿かたちをイメージしてました。これはピッタリのキャスティングだったんだなと思います。
雪穂=綾瀬はるかというのは忘れていて、代わりに若い頃の鈴木京香をイメージしていました。
綾瀬ちゃん、これで注目されたんよね?
ちゃんとできてたん?
その後の作品 どれ見ても同じような演技で、 こんな難しい役できたんか不思議ですわ。
完全版DVDというのがレンタルショップにあったけど 見たら重くて引きずりそうだし。
でも どんな風に脚色したんだろう…と気になって 見ようか見まいか悩んでいます。
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by mayukw | 2009-10-13 09:30 | 本・コミック | Trackback | Comments(13)
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Commented by chinami at 2009-10-13 10:37 x
ドラマ本放送の時は「なんか重そ~・・」と敬遠して見ず。
ところが原作読んだあと、この作品をどんな風に映像化したのかが
気になって・・・私はすぐにレンタルしちゃいました。
少女時代を演じた福田麻由子ちゃんの演技に引き込まれ
ドラマも一気に見たよ。
後味の悪さは原作・ドラマともにめちゃくちゃ悪い・・・。
私も数日引きずったし、今mayuちゃんの記事読んでても
登場人物それぞれの思いがよみがえり、いたたまれない。。
涙が出てくる。
でもmayuちゃんに「白夜行」読んでほしかったから
感想読めてよかった。
Commented by fumiQ at 2009-10-13 12:27 x
こんにちは。
mayuさん、読破したのね~。
読み出したら止まらなくなって、
本の厚さを感じさせない小説だったでしょ?
この感覚が本当に久し振りで、読者を引き付ける
持って行き方がすごく上手い!と思いました。
亮司は山田孝之だったのね。
私はもう少し細~い感じの人をイメージしていました。
だから誰?って誰もいないんだけど(^^ゞ
Commented by mayukw at 2009-10-13 21:29
>chinamiちゃん
ドラマ見た?
どうしようかな~と…
とりあえず イケメンパラダイス完結してから(笑)
そうそう!中津はOKやわ~
生田くん 雰囲気出てる。大阪弁じゃなくても問題なしね。
それより 佐野がなぁ…私としてはNGやわ。

福田麻由子ちゃん、私は ちびまる子ちゃんのお姉ちゃんのイメージやねん…あの子がやってたんやねぇ…なんか納得。
本人もまだ小学生やったやろに、ようあんな役やったねぇ。

東野圭吾作品、奥が深いわ。
次は 思いっきりアホアホなん読もうと思ってるねん。
「あの頃 ぼくらはアホでした」
この人が どんな青春時代を送ったのかわかるような気がする…
Commented by mayukw at 2009-10-13 21:46
>fumiQさん
単行本のほうを借りたんだけど、たしかにふつうの2冊分はあったね。
寝転んで読むと 手がだるかったわ(笑)

半分を過ぎたころから だんだん核心に迫ってきて
きたきたきた~って 感じ。
一番最初に出てきた笹垣刑事が再登場で 一気にぱぁっと見えてきたよね。
この人は 武田鉄矢がやってみたいよ。
ドラマには 大阪という設定はなかったんやね…残念やけど。
雪穂の義母、お茶お花のお師匠さんには 八千草薫。これピッタリ。
渡部篤郎の松浦が どんなんんか気になるなぁ…
Commented by みなみ at 2009-10-13 23:26 x
とうとう...読んだんね~~

性的な傷を心に抱えているはずなのに、その方法で他者を陥れる二人が許せなくて。。。

それなのに本からは目が離せなくて。。。

自分としては、高宮と千都留に肩入れしていたので、結局幸せになれて良かったけれど、遠回りしたし、他に幸せになった人はいないよね~~

再婚先の美佳ちゃんなんか、可哀想で・可哀想で、、、父親がバ○だと、娘がこんなに不幸になる!と
ののしりながら読みました。

でもねぇ...それでも私にとっては東野圭吾のNo1なんです。
物語の持って行き方、手法に感心してしまって。

心が落ち着いて、又感想聞かせてね。
Commented by 東野fan at 2009-10-14 00:19 x
はじめまして。このドラマは確かその年のザテレビジョンドラマ大賞でグランプリを獲得してます。原作では描かれなかった亮司と雪穂の闇の世界や裏でのやりとりを、きっと彼らはこんな風にお互いを必死に守りながら生きてきたんだろうと、その見事な脚本に最後まで引き込まれました。

山田さんの毎回のモノローグ(雪穂への語り)が毎回すごくいいのですよ。
また、彼らを最後まで見守る余貴美子さん演じる「図書館のおばさん」も味わいがあって、よかったです。彼らを追い詰めるしつこい刑事役の武田鉄也も怖い存在で迫力がありました。このドラマは、見ないよりは見た方がいいと思います。何かが絶対心に残りますから。
感想も良かったらお聞きしたいです。
Commented by mayukw at 2009-10-14 14:14
>みなみさん
お待たせしましたぁ~ほんまに すごい小説だと思いました。
主人公たちに同情すればするほど 社会を憎みたくなる、ヒドイ小説でもあるよね…
児童虐待にしても DVにしても、たいがいの原因は子ども時代の体験が根底にあるという事実からしても、いかに 小さいときに愛情を持って育てないといけないのか ということが思い知らされる、ある意味 「子育てを考えさせる」小説でもありますね。

私ね、マンガにしても 韓ドラ(笑)にしても
いわゆる「いじめ役」を見ると その人はどんな育ち方したんやろ…と
考えてしまうの。
いじめられている悲劇の主人公よりも はるかにそっちが気になって
できるならば この「いじめっ子」を まともな優しい子に育てなおしてあげたい…とまで思う(笑)
だから シンドイんです。いじめが出てくるドラマ 嫌い。

欲求不満を 弱いものいじめすることで解消しているのは まだ幼い。
雪穂は その1枚上やから 怖い…


Commented by mayukw at 2009-10-14 14:17
>みなみさん つづき

>他に幸せになった人はいないよね~~
一緒にパソコン屋をやっていた園村も いちおうシアワセになったんちゃう?
亮司が消えてから 彼女とふたりで細々と店をしてるんでしょう。

>再婚先の美佳ちゃん
あれは ひどすぎるわ…
「天国の階段」を思い出したよ~(いま お昼に再放送してるの)
イジワルなママでも あそこまで陰険なことせーへんかったけど。

そうそう みなみさん!
「幻夜」は 続編みたいになってるの?
Commented by mayukw at 2009-10-14 14:23
>東野fanさん
書き込みありがとうございます。
ドラマ化されたときに 原作ファンから キャスティングや展開について かなり抗議があったということですが、fanさんは受け入れられたのですね?
実は 昨夜、ウィキや公式HPを熟読して、ドラマはドラマでいい面があるのだなということを感じていました。
東野圭吾のメッセージや プロデューサーの想いも伝わりました。
主人公の性格が全然違うということが問題みたいですが
プロデューサーの「亮司と雪穂をモンスターにしたくなかった」という気持ちが 私には響きましたね。
原作を忠実に映像化すれば、ほんとうに救いのない話で
万人の見るテレビドラマで再現するにはどうなんだろう と思います。
原作では一切描かれていない部分を膨らませて、同じ物語を別の切り口から迫ったものとして ドラマを見てみたいと思います。
ありがとうございました。
Commented by みなみ at 2009-10-14 15:35 x
「幻夜」は、私は続編かな~~と思うけれど、ファンの間でも意見が分かれます。
続編と思う方が多いんだろうけれど、東野圭吾は何も語らずなので、、、、別物と言う方もいます。

タダ、私は嫌いなんです...。
「白夜行」の雪穂は、あれだけ悪行をしても、元をただせば幼い時の大人の仕打ちが余りに酷いから、、、と思えるけれど、
「幻夜」のヒロインは、タダタダ自分のために人々を踏み台にしてのし上がっている気がして、、、
優しさをふみにじられて傷つく人がてんこ盛りに登場してくるので、読んでいて不毛感でしんどくなるんです。

自分でもこの2作に対する嫌悪感の差は不思議なんですよ(笑)

ファンの方は両方共名作と言われる方も有ります^^。
Commented by mayukw at 2009-10-16 15:33
>みなみさん
なるほど、幻夜のほうは さらに救いがないのね…?
読んでしんどくなるのは読みたくないなぁ~

「さまよう刃」は 映画見に行くのかな?
原作ファンは またまた失望…とうわさも出てますが。
よく出来た小説ほど 映像化されてがっかりになるよね。
「流星の絆」は めずらしくテレビのほうがいいと思ったけど。
Commented by みなみ at 2014-12-04 11:23 x
すごいところに突然書き込みすみません。
東野圭吾・・・相変わらず人並み以上の作品が出ていましたが、
私のベスト3「白夜行」「秘密」「悪意」と比べると、
腕落ちたな~~乱作すぎるんと違う?
等と、勝手に思っていましたが、
ベスト3に肉薄する作品が出ていました。

「ナミヤ雑貨店の奇跡」と云う本なんだけれど、
軽く・軽く・軽く読めるのに、最後は感動...。
東野圭吾、頭の中どうなってるの~~とうならせる本です。

音楽どっぷりの日々に もし暇が出来たら、読んでみて。
オススメです^^
Commented by mayukw at 2014-12-04 18:21
>みなみさん
おひさしぶりです~
こんなに更新サボってるのに忘れないでいてくれてありがとうございます!
音楽どっぷり、エイトどっぷり(笑)ではありますが、実は別のことでもリア充になって
みなみさんにも相談させてもらおうと思ってたところです。
のちほどメールさせていただきますね。

本、読まなきゃ…
東野圭吾、しばらく読んでません。
軽いんですね?了解!
今は遅ればせながら「赤毛のアン」をぼちぼち読んでます(笑)
いまさら?でしょ?


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