インビジブルレイン@映画 ストロベリーナイト
作品名ストロベリーナイト |
監督名佐藤祐市 |
評価(星4つ) |
先週のレディースデーに観てきました。
「レ・ミゼラブル」の入場の長蛇の列(!)に混じって 珍しく並んで入りました。
それでもこの映画も大きいスクリーンで8割方入ってたから 注目作品に違いないです。
予告編が思いのほか短くて、すぐに「ストロベリーナイト」ワールドに突入。
予告も楽しみだけど たまにはこれもいいね。
<あらすじ>
警視庁捜査一課の刑事・姫川玲子率いる姫川班の管轄で連続殺人事件が発生し、警察は合同特別捜査本部を設置する。やがて姫川のもとに「犯人は柳井健斗」という垂れ込み情報が入るものの、上層部から「柳井健斗には触れるな」という不可解な指示が下る。納得できない姫川は単独で捜査を進め、その過程で牧田という男と出会うが……。原作は小説のシリーズ第4作「インビジブルレイン」。
以下、ネタバレ感想。
観終わった第一声が「うぅっ 疲れた!」でした。
映画が長くて疲れたわけではなし、
残酷なシーンが多くて疲れたわけではなし。
ずっと 緊張してたからかなー
そういう意味で テレビドラマってCMがいい緊張緩和タイムになってるのかも。
2時間ずっと緊張しっぱなしは 疲れたわー
ずぅっと雨が降ってます。
原作のタイトルが「インビジブルレイン」(見えない雨)だから 「雨」がテーマなのです。
見えない雨とは何なのか?
私は 姫川が抱える「心の闇」と「血」だと思いました。
姫川がいつも持っているエルメス 「オータクロア Haut a courroie」は真っ赤。
がんばってローンで買ったそうです。
なぜ赤なのか?
それは彼女がいつも心に流している「血」の色だから。
これが「わかる」人が姫川の心の闇を理解できることができる。
今回、これを読み解いた牧田(大沢たかお)が 彼女の一瞬の心の揺らぎを捉えました。
揺らぐ姫川、その瞬間は「女」でしたね…色っぽかった。
クルマの中で牧田に抱かれながら 目の前のフロントガラスにかかる雨粒が
ガラスを通り抜けて 姫川の顔にかかる演出、これがよかった。
やっと「目に見えた雨」が 姫川の闇を洗い流していく…というイメージなのでしょうか。
映画観てるときは思わなかったけど 今思いついた。
これ、「I come with the rain」(レビューはこちら)と 同じ発想だ…!
牧田は菊田に「あなたには 一生わからない」と言います。
うん わからないだろうね。正義の人、菊田には。
でも 菊田にはずっとずっと 姫川を見守っていてほしい。
ほんとは弱いんだけど「強い」と言われてしまう女の願望です。
それにしても
姫川を乗せた牧田のクルマを 菊田は尾行して来る。
クルマは波止場で長い間停まって動かない。中で何が起こっているか…は もごもご。
菊田、主任に何かあったかと降りて様子を見に行こうとする…
観客のほとんどは 「あかーん!菊田 いま行ったらあかーん!!!」と心の中で叫んだでしょう(笑)
勘のいい菊田は あ、だめだと 立ち止まる。
ここの西島秀俊の表情が もぉ なんとも言えませんでした(T_T)
せつなーい!!
↑のスチールは コトを終えて牧田のクルマから降りてきた姫川と 待っていた菊田。
これはもう、上司と部下ではなく 女と男の表情です。いいわぁ!
事件解決後、姫川班は解散。
姫川と菊田が挨拶を交わすラストシーンでは ようやく雨が上がり青空になってました。
それぞれ「所轄」に配置され 離れ離れになるけど
優秀な彼女らのことだから きっとまた本庁に呼び戻されるでしょう。
緊張しっぱなしだけど ちょっとだけ気が抜けるシーンもあります。
その代表格が この人井岡(生瀬勝久)が出てくるシーン。
お堅い警察でも そりゃこんなんもおるやろ、と思ってしまう。
悩める菊田にイチゴ牛乳を手渡すとことか、なんやねん アンタ!と ついツッコミ(笑)
あと、先日の「ストロベリー・ミッドナイト」は
今回 橋爪管理官(渡辺いっけい)が憎まれ役から一段「昇格」した伏線だったんだなぁと。
ミッドナイトを先に観ておいてよかったと思いました。
by mayukw
| 2013-02-12 11:43
| ドラマ・映画
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